南アフリカのワインです。
アタラクシア セレニティ 2016をテイスティングしました。

アタラクシアは南アフリカのウォーカーベイ地区のヘメル=エン=アード・ヴァレー小地区に位置するワイナリー。標高400mの高地に位置します。葡萄畑の面積は47haとのこと。

オーナー兼醸造家はケヴィン・グラント氏。WSETディプロマを1990年に取得。
アプローチはテロワール主義+不干渉主義。
18年度のティムアトキンMWによる南ア格付けは3級。

公式サイトには14にも及ぶ土壌を生かし、12ヘクタールを将来の可能性の為に植樹しているとのこと。
Our vineyards | cultivating ancient soils | Ataraxia Wines

輸入元はマスダ
マスダの南アフリカワイン専門店 アタラクシア


ソーヴィニヨンブラン、シャルドネの白の2種のブレンド。赤はピノノワール。
また、セレニティという赤のブレンドがあり、ヴィンテージにより使用する葡萄品種は変わるようです。直近ではピノノワール、サンソー、ピノタージュという親子ブレンドがリリース。

2016年はピノタージュ50%、ピノノワール25%、サンソー25%


■アタラクシア セレニティ 2016
ata


輸入元定価は3,800円。ティムアトキンMW評92点。

香りはキャラメルを思わせる樽の香り。
キノコを思わせる香り。果実はチェリーやイチゴ。
茎のような青いニュアンス。血液のような香り。

エレガントと言うよりは肉厚でふっくら。
キャラメルやローストしたような香りが感じられる分そのような印象を持つのかもしれません。


味わいはイチゴのような赤系の果実みを感じ、コーヒーやチョコレートのようなローストしたビターな味わいがあります。
酸は強くなく、柔らかな部類。キノコのような香りや茎のような青いニュアンスも感じられます。

ピノノワールっぽさもあるはあるのですが、酸が強くなく苦みも豊か。
よって、たくましく太い印象を受けるワインです。



余韻はキノコのような香りにローストしたような香り。
茎のような青さを感じ、ビターな味わいが残ります。



感じられる要素は多いです。
赤系の果実、ビターな印象、茎の印象など。
ピノノワール、サンソー、ピノタージュの親子ブレンドですが、ピノノワールをイメージして飲むか、ピノタージュをイメージして飲むかでだいぶ印象が変わります。

ピノノワールを想像して入ると、全く違うキャラに思うでしょう。それはピノノワール単一でこのワイナリーもリリースしているのでそっちの役目。過去のセレニティのピノノワールが入ってないブレンドを知っていると「ずいぶんピノノワール寄りになったなぁ」という感じに思うかもしれません。

どこかキノコのような香りが感じられる分「エレガントなピノタージュ」と考えるのが適切くらいのバランスですかね。
もう少し経年を見てみて要素がなじんでくると良いのかなという気がしました。

参考になった試飲でした。


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アタラクシア セレニティ【2016年】【南アフリカワイン】【赤ワイン】Ataraxia Serenity



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