南アフリカワインに注目が集まる
南アフリカというワインの産地が急速に注目されています。
南アフリカのワインというと、どのようなイメージでしょうか。
「サバンナ?」「暑そう?」などというイメージを持たれる方も多いと思います。
南アフリカでワインなんて作っているの??
いまそんな南アフリカで作られるワインに注目が集まっています。ここでは、「何故いま南アフリカワインなのか?」「おすすめの南アフリカワインの銘柄は?」など具体的にまとめてみたいと思います。
何故いま南アフリカワインなのか?
引用:http://www.cluver.com/photo-gallery/vineyard
何故いま南アフリカワインなのか?端的に言えば、コスパが良くて美味しい銘柄が急速に認知度を上げてきたからです。
具体的には2,000円〜5,000円以下のワインが充実を見せてきており、その多くが価格以上!と驚きを見せる品質なのです。コスパワインの代表格と言える「チリ産」や「スペイン産」のように千円未満のものは、さすがにコスパはかないません。南アフリカワインはワンランク上の価格帯にこそ見るべきものが多いのです。
南アフリカワインとはどのような環境から生まれるのか。注目されるポイントは大きく3つです。
①ブドウ作りに適した環境である
南アフリカのワイン産地は温暖な気候が特徴です。
南極に近い事もあり、夏季の平均気温は東京よりも低く、冬季の平均気温は東京よりも高くなっています。季節は南半球のため日本とは逆。また、その多くが海から近い産地となります。
海風がミネラルを運ぶ良質なワイン産地であり、特に近年は冷涼な気候を活かし生産されたワインが多く生み出されています。
特に近年は冷涼な気候を活かし生産されたワインが多く生み出されています。
また、氷河期を免れた地域でもあり、古くからの堆積土壌がそのまま残されています。ダイヤモンドなどの鉱物なども出てくる国ですね。徐々にブドウの樹齢が上がり、ブドウの木の根が伸びていきますと、地下深くの養分が葡萄の味わいに反映されると言います。これからの新しい作り手と成長に期待が持たれます。
②ワインづくりの変革
これまでは『大量生産』『安い』というイメージが少なからずありました。現時点でも、特に人件費が低いワイン産地の為、その多くはコストパフォーマンスに優れています。
ここに、近年、加速度的に新しい生産者が増えたことで、まさに変革をしているワイン産地として注目が集まっています。
1994年のアパルトヘイト崩壊以降、貿易も国際化が進んできました。
特に近年は2000年以降に設立された新しいワイナリーが一気に台頭。
海外からやってきた生産者であったり、現地の大学で醸造学を学んで修業をしたのち、自身のワイナリーを持つなど様々です。
特にこれらの新しい生産者が、新しいテイストのワインを自由に生み出し始めたことで多様性が一気に拡大。
海外からもその多くが評価を受けるようになりました。
その証拠として、イギリスの世界的なワイン評論家であり、世界400名程度のワインの博士号ともいえる「マスターオブワイン(MW)」の資格を持つ、ジャンシス・ロビンソンMWの記事では「実質的にすべての南アフリカのワインは世界のどこよりもコストが安い。」としています。
参考:ジャンシスロビンソンMW日本語翻訳記事「ワインの節約術 12 Mar 2016」 - ヴィニクエスト
上記のグラフは、米国のワイン評論紙の「ワインスペクテイター」の評点において90/100点以上を獲得したワインの平均価格・国別です。
ワインは世界に評論誌があり、多くが100点満点でワイン1本1本を評点しています。
世界中の人がワインガイドとして参考にしているわけですが、「ワインアドヴォケイト」「ワインスペクテイター」「ワインエンスージアスト」は中でも認知度が高くワインの世界評論3大紙という位置づけになっています。
南アフリカは一番右の棒グラフとなりますが、「90点以上の評価を得たワインは、南アフリカが他国より平均的に安い」ということを現しています。より高い評価のワインも、南アフリカワインの価格はよりリーズナブルなのです。
参考までにイギリスはワインの最大輸入消費国です。そのため、ワイン評論は最も活性的な国の一つと言っていいでしょう。つまりジャンシスロビンソンはじめ、このようなイギリスの評論家が注目している、というのはトレンドの一つでもあると言うことです。
③環境保全・フェアトレードの観点がある
南アフリカは、特に自然に恵まれており自然保護区を有しています。新しいブドウ畑を開墾するに当たっては、フィンボスと呼ばれる木を植えねばならないなど、環境保全に優先度を高く持っています。また世界に流通するフェアトレード(労働者へ一定の賃金を保障するシステム)を用いたワインのおよそ半分が南アフリカワインと言われています。
環境面・労働人権面にワイン産業が担う国は他に例がなく、将来的にも南アフリカに追随する形でワイン生産国が手本にすることでしょう。
ともすると、未開拓の産地に思われますが、そんなことはありません。
また、南アフリカのワインは既に「珍しい」という目線で見るべきではありません。
今後、メディアなどの露出により認知度が上がっていくに従い、価格は上昇していくでしょう。今のうちに触れるべき、注目に値するおすすめのワイン産地が南アフリカである事を押さえておくべきです。
南アフリカワインの特徴
調べている中で把握したこと、そして私が実際に試した中で感じているのは以下の3点です
①新世界/旧世界の両面をもつ
端的に言えば「果実味」「エレガント」の両面を持つという事です。
『新世界』はいわゆるワインの新興産地。チリやアメリカ、オーストラリアなどの果実味豊かな路線を主体とするワインです。
対して、『旧世界』はフランスやイタリアやスペイン。主にはフランスを代表とするエレガントな路線のワインです。
南アフリカはワイン造りの歴史を300年以上有していますが、一旦産業として停滞した時期があり、くくりとしては『新世界』に分類されます。18世紀にはヨーロッパ諸国の航海者が、ヨーロッパ⇔南アフリカ(経由)⇔アジアという貿易航路を持っていたため、ヨーロッパをルーツとしたワイン産業が発展しています。そのため、この新旧両面の良さを兼ね備えたテイストのワインが多く見られます。
今後、生産者のレベルが上がるにつれて、更に洗練されたワイン産地となっていくことでしょう。
②酸味が豊かであり、いくつかは土の風合いを含む
総じて、豊かな酸を感じるものが多くあります。
白ワイン、赤ワイン共通して言える要素、と個人的には感じており、どこか本格感を感じる味わいです。
また、赤ワインのいくつかには土や泥を思わせる風合いがあります。
これは南アフリカ独特の要素にも感じます。好き嫌いが分かれる要素ではあり、特にステレンボッシュ地区のカベルネソーヴィニヨン種には多く感じるように思いますが、これが土地の要素なのか、たまたまなのかは今後も検証をしていきたいと思います。
③様々なブドウ品種でワインが作られる多様性
栽培面積としては土着品種である「ピノタージュ(赤)」や、主にフランスで栽培される「シュナンブラン(白)」が多いものの、そのブドウ品種は多様性があります。
赤は代表品種のほか、土着品種のピノタージュ、そしてポルトガルなどで栽培されるティンタバロッカ、スペインに多いサンソー、グルナッシュなども用いられています。
白も同様です。シャルドネ、ソーヴィニヨンブラン、セミヨンなどの代表品種に加え、ルーサンヌ、シュナンブランなど多くの品種が栽培されています。
複数品種をブレンドしたワインも登場しており、現状は、特に南アフリカの一部の地域では低アルコールを軸としたエレガントなワインがトレンド。われわれにとっては未知数です。ワインを始めたばかりの人はもちろん、ワインに精通している方も発見がある産地と感じます。
南アフリカのワインはなにから飲めばいいのか
赤はシラーズ種、そして白ワイン全般から始めることをお勧めします
特にシラーズ(シラー)種はスパイシーで果実味豊かなものが多く、我々が手に入れやすい品種も非常によくできています。白ワインは豊かな酸味とエレガントさ。平均的にレベルが高いと感じます。
ただし、もちろん南アフリカ産のワインなら何でも良いと言うわけではありません。優れた輸入業者が仕入れた、おすすめのワインを見極めていく必要があります。以下では実際に飲んでみて私が価格帯別に感銘を受けたおすすめの銘柄をご紹介します。
南アフリカワインの初心者はまずこれを飲め!ロバートソンNo.1 CR シャルドネ
【白ワイン】【南アフリカ】ロバートソン コンスティテューション ロード NO.1 シャルドネ 2014「辛口」
濃くてクリーミーなシャルドネ。コスパ&インパクト重視の白ワイン。
値段こそは3千円台と高額ですが、一度これを触れておくと「南アフリカのコストパフォーマンス」を知ることが出来る1本です。
そのため、あえて冒頭にオススメさせていただきます。
香りはレモンやオレンジのジャムを思わせる柑橘のニュアンス、
マロングラッセ、ピーナッツのような香ばしく甘い香り立ちが主体。
バターやミルキーさを感じる要素があり、第一印象からボリューミーな出で立ちが想像されます。
味わいは香りを率直に伝えます。
マロングラッセ、レモンキャンディ、オレンジのジャムなどの柑橘や甘い要素。
ハチミツ、花梨、スイートコーン、ナッティーな要素など香ばしい果実や穀類のような要素。
ヴィンテージとしては若いもののリッチでゴージャス。
口に含んだときにガツン!とくる新世界的な要素が膨らむ納得の1本です。
かなり豊満で酸もおだやかですので、南アフリカワインに限らず、ワインビギナーの方におすすめします。
なお、同じメーカーのワインでこちらの「No.1 CRシャルドネ」と、ふつうの「シャルドネ」があります。こちらの「No.1 CRシャルドネ」を選びましょう。
また、味わいとして本格的な酸やシャープな輪郭が欲しい方は、後述するポールクルーバーなどのワインをおすすめしたい所。
以降は価格帯別にご紹介しましょう。
おすすめの1,000円未満の南アフリカの赤ワイン!パンゴリン・シラーズ
【南アフリカ】【赤ワイン】パンゴリン シラーズ[ミディアムボディー]
濃い果実み、ジャミーな香りがインパクト大。ストレートなわかりやすい一本。
安い所は1,000円を切ります。
ハッキリとした干しプラムやブラックベリーを思わせる濃い香り。
ジャムやブラックペッパーを思わせる強い香りの印象から入る一本。
果実の凝縮感がしっかり詰まった香りではありますが、
飲み口はスッと行きますのでつい飲み過ぎてしまう一本です。
おすすめの千円台の南アフリカの白ワイン!ジョーダン・シャルドネ
【南アフリカ】【白ワイン】ジョーダン シャルドネ 2016[辛口]
THEリッチ系シャルドネ。カリフォルニアの高額ワインに匹敵の風格。
「税抜」でギリギリ2千円を切るのでこちらの項に。試飲した時に「うわ、これすごいな」と思わず声が出ました。
樽に起因するバニラのような香り立ちに、レモンのような柑橘、ミルキーな要素、ナッツのような風合いなど、リッチでゴージャス。
ふくよかなタイプの白ワインを探している方にうってつけです。
新しいヴィンテージの物は、まだ味わいが荒々しく感じます。少々寝かせてから楽しむのがよいでしょう。
おすすめの2千円台の南アフリカの白ワイン!ポールクルーバー シャルドネ
【南アフリカ】【白ワイン】ポール・クルーヴァー エステート シャルドネ 2016[辛口]
酸味、香りの複雑みあり。樽がきいたシャルドネファンに。
抜栓直後から香り立ちは複雑みがあります。
柑橘類の香り、樽やナッツを思わせる香り、やや強めの酸味、ミネラリーさなど
2,000円台とは思えない複雑みに富んだ出来に唖然。
ブラインドで飲んで価格帯が分かる人がどれだけいるか…と思います。
あくまで個人的な意見ですが、倍の値段でも疑わないと思います。
白ワインを飲みなれた人ほど感銘を受けるはず。
一方、酸味がやや強いので初心者向けではないかもしれません。
これは参考までとなりますが、先般(17年10月追記)、20年以上ワインのテイスティングを続けている老舗ワインサイトの「安ワイン道場」さんで、当該銘柄が登場。かつサイト内で高得点を獲得し「5千円以上のムルソーと同格」という高い評価がされていました。合わせてご覧ください。
なお、ポールクルーバーは、そのすべてが高品質。南アフリカを知る上で必ず押さえるべきワイナリーです。
特に白ワインが大変優秀です。いずれも上品な酸味を感じ取れる本格的な味わいです。悩んだらまずこのワイナリーをおさえましょう。
おすすめの2千円台の南アフリカの赤ワイン!グレネリー・エステート・リザーヴ・レッド
ボルドー格付け2級の元オーナー作。高品質ブレンド赤
当ワインを作るグレネリー社のオーナーは、フランスのボルドー地区の2級格付けシャトー「シャトー・ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド」の元オーナーであるメイ夫人。
かたやシャトーピション…は1本2万円は下らない著名ワイン。
メイ夫人は南アフリカの可能性に期待を込めて、現在はこちらのワイナリーに注力しています。そんなグレネリー社のスタンダードレンジであるこのワインは3千円を切る価格。
やや土のような要素が強いものの、シラーズ種をブレンドしている事でチョコ・キャラメル、ベリーなど甘露で香ばしい香り立ちを持ち合わせる高品質なワインです。
非常に、長期熟成を思わせるワインで保管にも耐えうる印象があります。
まさに南アフリカワイン赤のスタンダードともいえる1本でしょう。
おすすめの4千円台の南アフリカの赤ワイン!グレネリー・エステート・リザーヴ・レッド
ロバートソン・CR・No.1シラーズ 2012
甘露なニュアンス立ち込める高品質シラーズ。
これもふっくらとしていてワイン初心者の方にもおすすめしたい1本。
シラー種を中心としたスパイス・ブラックベリー・プラムなどの
濃いめの果実の味わいですが、渋みは比較的おとなしく、
飲んだ後の余韻にカスタードプリンのような甘い味わいが広がります。
ロバートソンワイナリーは南アフリカで3番目に大きな規模を誇るワイナリー。
主にデイリー価格帯のワインを多く販売していますが、このトップレンジは突き抜けた出来。ふっくらした体躯のシラーズで、親しみと高級感を兼ね備えたおすすめの銘柄です。
おすすめの4千円台の南アフリカの赤ワイン!ニュートン・ジョンソン ファミリー・ヴィンヤーズ ピノ・ノワール
ニュートン・ジョンソン ファミリー・ヴィンヤーズ ピノ・ノワール 2013
ブルゴーニュ好きも唸る。透明感を持ち合わせたピノノワール。
南アフリカのピノノワールに個人的に大変注目しています。
当ワインは南アフリカのウォーカーベイに位置するワイナリー「ニュートン・ジョンソン」が誇る代表的なワイン。
ラズベリーやチェリーのニュアンスが色濃くあり、しっかりとした骨格のある味わいですが、どこかピュアさや透明感を感じさせる味わいはブルゴーニュやニュージーランドを思わせる冷涼な作り。
当該ワインは南アフリカのワイン評価誌プラッターガイドで星5つを獲得。
(2012、2013、2014年ヴィンテージ全てで獲得)
今のうちに抑えるべき生産者です。
おすすめの5千円台の南アフリカの白ワイン!リチャード・カーショウ・ワインズ エルギン・シャルドネ・クローナル・セレクション
エルギン・シャルドネ・クローナル・セレクション[2015]リチャード・カーショウ・ワインズ(白ワイン)
南アフリカのベンチマークとなるか。マスターオブワインが作る冷涼系シャルドネ。
リチャード・カーショウは2012年に立ちあがったばかりのワイナリー。自ら世界最難関のワイン資格である「マスターオブワイン」の称号を持つ、リチャード・カーショウMWが手掛けています。
南アフリカの中でもポールクルーバーと同じワイン産地『エルギン』を拠点としています。
このシャルドネが代表的なワインとなりますが、その味わいは冷涼でタイト。凛とした立ち振る舞いともいえる、酸とボディのバランスに均整がとれており、味わいの照準がビシッとキマッたシャルドネです。
今後確実に値上がりしていくでしょう。まだまだワイナリーの歴史としても浅いため、知られる前のマストバイと言える1本です。
おすすめの5千円台の南アフリカの赤ワイン!クリスタルム キュヴェ・シネマ・ピノ・ノワール
クリスタルム / キュヴェ・シネマ・ピノ・ノワール [2014]【赤ワイン】
入手難!ブルゴーニュを思わせる超コスパを誇るピノ
大手ブログなどに取り上げられたこともあり、一躍スター銘柄にのし上がったワイナリーです。
その中でも「キュヴェ・シネマ」は代表的なワインです。
香りはブルゴーニュやカリフォルニアを思わせる透明感とハツラツさが混在した香り。
その品質はブルゴーニュのプルミエクリュに匹敵すると言っても言い過ぎではありません。
非常に高いテンションで構成されているため飲みごろは2年・3年と待ちたいところです。
しかしながら、5千円台の価格であることが異常とも言えるピノノワールです。
ゆえに、人気が高く現在は入手難。
入手できたらラッキー!といえる一本です。
おすすめの6千円台の南アフリカの赤ワイン!カノンコップ・ポールサウアー
カノンコップ ポールサウアーKanonkop Paul Sauer 2014 【南アフリカワイン】【赤ワイン】
南ア1級生産者が作る、エレガント系ボルドーブレンド
カノンコップ社は南アフリカの土着品種である「ピノタージュ」の老舗である南アフリカを代表とするワイナリー。
そのトップキュヴェに「ブラックレーベルピノタージュ」というものが君臨しますが、本数が限られておりかつ高額であるため、日本へは輸入がなされていません。
注目すべきはポール・サウアーと名付けられたこちらのフラグシップレンジ。
カベルネソーヴィニヨン、メルロー、カベルネフランという典型的なボルドーブレンド。
気品のある香り立ちと果実み、またボディからアフターにかけてはエレガントなテイストが広がります。
現状こそは、6千円級ですが、感覚では倍の値段のワインにもふさわしいバランス。
まさに南アフリカワインのトップクラスのワインとして相応たるワインです。一度は飲むべし。
※追記:ヴィンテージが2014年と新しくなりました。イギリスの評論家ティムアトキンMW表で96点と高得点です。飲み頃は先となると思いますが、品質は安定していることがうかがえます。
【超・入手難】ブーケンハーツクルーフ・シラー
【南アフリカ】【赤ワイン】ブーケンハーツクルーフ シラー 2014[数量限定希少ワイン][フルボディー]
まさに南アのエルミタージュ。入手できたら超ラッキーな7つの椅子のシラー。
最後は入手難のワインです。ブーケンハーツクルーフは、天才とも称されたマーク・ケント氏が手掛ける南アフリカ・フランシュック地方を拠点とするブティックワイナリー。
デイリークラスのワインを手掛ける一方、「7つの椅子」のトップレンジはフランスのローヌを模したようなエレガントな作りのワインを行っています。
ロバート・パーカーJr.氏が南アフリカの生産者の中で5つ星生産者として評価。世界有数のワイン称号であるMW(マスター・オブ・ワイン)の中で、おそらく南アフリカに最も精通しているであろうティムアトキンMW氏による「南アフリカワイン格付け」においては最高評価の「第1級」に位置付けています。
特にシラーは仏のエルミタージュのようなエレガント系シラー。価格は8千円程となりますが、品質が大きく上回っていることと、これまでは日本への輸入量が100本前後であったことから争奪戦になっています。熟成ポテンシャルは20年クラス。
徐々に日本への輸入量も増えていますが、直近もネット販売店では販売開始2分弱で50本強の在庫が完売するなどの人気ぶり。知名度も南アフリカワインを語る上で上位に来てしまうこともあり、まだまだ入手難であることに変わりはなさそうです。もし偶然、見かける機会があれば確保をおすすめします。
押さえるべき!南アフリカワインのインポーター(輸入業者)
あくまでも主観ではありますが、南アフリカワインを知る・購入する上で、
知っておくべきインポーター(輸入業者)とネットの販売店です。
http://southafricawine.jp/
大阪に本社を構える平成13年から南アフリカワインの扱いを始めたインポーター。
・ポールクルーヴァー
・アマニ・ヴィンヤーズ
・ブーケンハーツクルーフ
・ハーテンバーグ(15年より)
・ラステンバーグ(15年より)
・セダバーグ(15年より)
など南アフリカの主たる高品質ワイナリーを取引先に持つ。
個人的には大変好きなインポーターです。
南アフリカワインの発展に大変意欲的な偉大な営業マンが在席されているようで、
Facebook記事などもこの企業の方が記載しています。参考にしてみてください。
facebookページ 南アフリカワインの魅力
http://www.raffinewine.com/
東京に本社を構えるインポーター。
WA誌で直近で評価が高い新生ワイナリーをいい具合に網羅している所です。
・ラール・ワインズ
・ケン・フォレスター・ヴィンヤード
・クリスタルム
・アルヘイト・ヴィンヤーズ
など既に評価の高い所を多く有しています。
http://www.mottox.co.jp/
大阪に本社を構える大手インポーター。
各国のワインも多く扱い、量販店などでも良く見かけるインポーターさんです。
・スタークコンデワインズ
・フェアヴュー
・ド・トラフォード・ワインズ
・ニュートン・ジョンソン・ワインズ
など生産量も比較的多く著名なワインを扱っています。
押さえるべき!南アフリカワインのネット販売店
シニアソムリエの「麦ちゃん」こと麦島泰彦氏が店長のお店。
扱いアイテムはすべて店主の麦ちゃんによるテイスティングで
一定のポイントを獲得したものを扱っています。
南アフリカの取扱数が非常に多く、
希少ワインが流れる事もしばしば。
一個人がブレることなく評点制で続けると言うのは
これは簡単なようで難しい事です。
コスト感も現実的な部分を重点にセレクト。テイスティングコメントも大変参考になります。
是非ともご覧になってください。
リカーショップ アフリカー
御夫婦で経営されている南アフリカワインに特化した2015年にオープンのお店
もし、楽天やamazonを利用することに強いこだわりがない限りは、非常にオススメのお店です。
全体的に、希望小売価格よりもディスカウント傾向。
加えて、送料6,000円以上購入で無料(クール便は別途)など、非常にコスパの良いお店。
品ぞろえも各所輸入元から積極的に仕入れており、対応も丁寧でとてもオススメです。
また東京足立区には実店舗を構えており、日本で輸入されている南アフリカワインの大半が実店舗でも購入可能。
さらには有料のグラステイスティングまで可能という至れりつくせりのお店です。
まさにアフリカーの名に偽りなし。優良店舗です。
足を運びたい!南アフリカワインの実店舗
大阪の放出駅から5分ほどにある町の小さな酒屋さんですが…。
なんと、店内に立ち飲みのカウンターが出来ています。
特に南アフリカワインの仕入れに異様に強いお店であり、ご自身のページも南アフリカワイン専門店 みたまり酒店と称しています。
酒屋仕入れである事を生かしたリーズナブルなグラスワインの価格設定がウリ。
定休日以外は毎日16時~22時までテイスティングカウンターが解放されています。
座席数は決して多くないですが、おすすめの南アフリカワインのお店です。
南アフリカワイン専門店 みたまり酒店
577-0061 大阪府東大阪市 森河内西2-32-18
※ワイン部の営業は16時~22時まで。日曜日定休。※水⇒日へ定休日変更となりました。詳細はお店のブログなどをご確認ください。
阪急宝塚線の清荒神駅からほどない距離にあるお店。
店舗こそはファンシーな外観であるものの、目利きである社長による南アフリカワインをはじめとしたレアワインを仕入れています。
長年の仕入れの面から、2年ほど前に行った時は熟成した南アフリカワインを多く店舗内で確認することが出来ました。
なお、南アフリカワインのレアワイン、ブーケンハーツクルーフの会の主催を一度されており当方もお伺いしています。おそらく、一生に一度の会ですが以下の記事も御覧ください。
⇒南アフリカ ブーケンハーツクルーフ 垂直・水平試飲会 「七つの椅子の会」に参加
凄さが分かるかと思います。
大阪梅田駅構内にある商業施設である「ルクア」
その地下にはレストラン街があり、連日行列ができているのが
「フレンチおでん」というコンセプトを掲げている『赤白(コウハク)』という立ち飲み風バル。
ボルチーニ茸のソースを使用した大根のおでんなど、斬新なメニューが安価で食べれらるため連日女性を中心とした行列ができている梅田屈指の人気店です。
各国のワインがボトル&グラスで楽しめ、かつ食事の単価もリーズナブルであることから、気軽にワインと食事が楽しめる優良店。
オープン当初から南アフリカのワインも取りそろえ、現在はグラスなどでも数種のラインナップをそろえています。
なお、お店の名物の大根おでんと、南アフリカワインのグレネリーシャルドネ(白)のマリアージュが推奨されています。いまのうちに是非。
大阪で軽く食事をという時に合わせて南アフリカのワインも一緒に楽しんでみてはいかがでしょう。
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南アフリカというワインの産地が急速に注目されています。
南アフリカのワインというと、どのようなイメージでしょうか。
「サバンナ?」「暑そう?」などというイメージを持たれる方も多いと思います。
南アフリカでワインなんて作っているの??
いまそんな南アフリカで作られるワインに注目が集まっています。ここでは、「何故いま南アフリカワインなのか?」「おすすめの南アフリカワインの銘柄は?」など具体的にまとめてみたいと思います。
このページの目次
- 何故いま南アフリカワインなのか?
- ①ブドウ作りに適した環境である
- ②ワインづくりの変革
- ③環境保全・フェアトレードの観点がある
- 南アフリカワインの特徴
- ①新世界/旧世界の両面をもつ
- ②酸味が豊かであり、いくつかは土の風合いを含む
- ③様々なブドウ品種でワインが作られる多様性
- 南アフリカワインは何から飲めばいいのか?おすすめ銘柄一挙紹介
- マニア向け?南アフリカワインの輸入業者を知れ!
- 手軽に買える南アフリカワインのネット販売店ご紹介
- 足を運びたい!南アフリカワイン販売の実店舗ご紹介
何故いま南アフリカワインなのか?
引用:http://www.cluver.com/photo-gallery/vineyard
何故いま南アフリカワインなのか?端的に言えば、コスパが良くて美味しい銘柄が急速に認知度を上げてきたからです。
具体的には2,000円〜5,000円以下のワインが充実を見せてきており、その多くが価格以上!と驚きを見せる品質なのです。コスパワインの代表格と言える「チリ産」や「スペイン産」のように千円未満のものは、さすがにコスパはかないません。南アフリカワインはワンランク上の価格帯にこそ見るべきものが多いのです。
南アフリカワインとはどのような環境から生まれるのか。注目されるポイントは大きく3つです。
①ブドウ作りに適した環境である
南アフリカのワイン産地は温暖な気候が特徴です。
南極に近い事もあり、夏季の平均気温は東京よりも低く、冬季の平均気温は東京よりも高くなっています。季節は南半球のため日本とは逆。また、その多くが海から近い産地となります。
海風がミネラルを運ぶ良質なワイン産地であり、特に近年は冷涼な気候を活かし生産されたワインが多く生み出されています。
特に近年は冷涼な気候を活かし生産されたワインが多く生み出されています。
また、氷河期を免れた地域でもあり、古くからの堆積土壌がそのまま残されています。ダイヤモンドなどの鉱物なども出てくる国ですね。徐々にブドウの樹齢が上がり、ブドウの木の根が伸びていきますと、地下深くの養分が葡萄の味わいに反映されると言います。これからの新しい作り手と成長に期待が持たれます。
②ワインづくりの変革
これまでは『大量生産』『安い』というイメージが少なからずありました。現時点でも、特に人件費が低いワイン産地の為、その多くはコストパフォーマンスに優れています。
ここに、近年、加速度的に新しい生産者が増えたことで、まさに変革をしているワイン産地として注目が集まっています。
1994年のアパルトヘイト崩壊以降、貿易も国際化が進んできました。
特に近年は2000年以降に設立された新しいワイナリーが一気に台頭。
海外からやってきた生産者であったり、現地の大学で醸造学を学んで修業をしたのち、自身のワイナリーを持つなど様々です。
特にこれらの新しい生産者が、新しいテイストのワインを自由に生み出し始めたことで多様性が一気に拡大。
海外からもその多くが評価を受けるようになりました。
その証拠として、イギリスの世界的なワイン評論家であり、世界400名程度のワインの博士号ともいえる「マスターオブワイン(MW)」の資格を持つ、ジャンシス・ロビンソンMWの記事では「実質的にすべての南アフリカのワインは世界のどこよりもコストが安い。」としています。
参考:ジャンシスロビンソンMW日本語翻訳記事「ワインの節約術 12 Mar 2016」 - ヴィニクエスト
また、上記はイギリスを拠点とする評論家、グレッグ・シャーウッドというマスターオブワインのツイッターより。Value is always clear... @WOSA_UK @WOSA_ZA @WOSA_USA @WineSpectator @jmolesworth1 pic.twitter.com/u0IJGWnpdv
— Greg Sherwood MW (@gregsherwoodmw) 2016年4月26日
上記のグラフは、米国のワイン評論紙の「ワインスペクテイター」の評点において90/100点以上を獲得したワインの平均価格・国別です。
ワインは世界に評論誌があり、多くが100点満点でワイン1本1本を評点しています。
世界中の人がワインガイドとして参考にしているわけですが、「ワインアドヴォケイト」「ワインスペクテイター」「ワインエンスージアスト」は中でも認知度が高くワインの世界評論3大紙という位置づけになっています。
南アフリカは一番右の棒グラフとなりますが、「90点以上の評価を得たワインは、南アフリカが他国より平均的に安い」ということを現しています。より高い評価のワインも、南アフリカワインの価格はよりリーズナブルなのです。
参考までにイギリスはワインの最大輸入消費国です。そのため、ワイン評論は最も活性的な国の一つと言っていいでしょう。つまりジャンシスロビンソンはじめ、このようなイギリスの評論家が注目している、というのはトレンドの一つでもあると言うことです。
③環境保全・フェアトレードの観点がある
南アフリカは、特に自然に恵まれており自然保護区を有しています。新しいブドウ畑を開墾するに当たっては、フィンボスと呼ばれる木を植えねばならないなど、環境保全に優先度を高く持っています。また世界に流通するフェアトレード(労働者へ一定の賃金を保障するシステム)を用いたワインのおよそ半分が南アフリカワインと言われています。
環境面・労働人権面にワイン産業が担う国は他に例がなく、将来的にも南アフリカに追随する形でワイン生産国が手本にすることでしょう。
ともすると、未開拓の産地に思われますが、そんなことはありません。
また、南アフリカのワインは既に「珍しい」という目線で見るべきではありません。
今後、メディアなどの露出により認知度が上がっていくに従い、価格は上昇していくでしょう。今のうちに触れるべき、注目に値するおすすめのワイン産地が南アフリカである事を押さえておくべきです。
南アフリカワインの特徴
調べている中で把握したこと、そして私が実際に試した中で感じているのは以下の3点です
①新世界/旧世界の両面をもつ
端的に言えば「果実味」「エレガント」の両面を持つという事です。
『新世界』はいわゆるワインの新興産地。チリやアメリカ、オーストラリアなどの果実味豊かな路線を主体とするワインです。
対して、『旧世界』はフランスやイタリアやスペイン。主にはフランスを代表とするエレガントな路線のワインです。
南アフリカはワイン造りの歴史を300年以上有していますが、一旦産業として停滞した時期があり、くくりとしては『新世界』に分類されます。18世紀にはヨーロッパ諸国の航海者が、ヨーロッパ⇔南アフリカ(経由)⇔アジアという貿易航路を持っていたため、ヨーロッパをルーツとしたワイン産業が発展しています。そのため、この新旧両面の良さを兼ね備えたテイストのワインが多く見られます。
今後、生産者のレベルが上がるにつれて、更に洗練されたワイン産地となっていくことでしょう。
②酸味が豊かであり、いくつかは土の風合いを含む
総じて、豊かな酸を感じるものが多くあります。
白ワイン、赤ワイン共通して言える要素、と個人的には感じており、どこか本格感を感じる味わいです。
また、赤ワインのいくつかには土や泥を思わせる風合いがあります。
これは南アフリカ独特の要素にも感じます。好き嫌いが分かれる要素ではあり、特にステレンボッシュ地区のカベルネソーヴィニヨン種には多く感じるように思いますが、これが土地の要素なのか、たまたまなのかは今後も検証をしていきたいと思います。
③様々なブドウ品種でワインが作られる多様性
栽培面積としては土着品種である「ピノタージュ(赤)」や、主にフランスで栽培される「シュナンブラン(白)」が多いものの、そのブドウ品種は多様性があります。
赤は代表品種のほか、土着品種のピノタージュ、そしてポルトガルなどで栽培されるティンタバロッカ、スペインに多いサンソー、グルナッシュなども用いられています。
白も同様です。シャルドネ、ソーヴィニヨンブラン、セミヨンなどの代表品種に加え、ルーサンヌ、シュナンブランなど多くの品種が栽培されています。
複数品種をブレンドしたワインも登場しており、現状は、特に南アフリカの一部の地域では低アルコールを軸としたエレガントなワインがトレンド。われわれにとっては未知数です。ワインを始めたばかりの人はもちろん、ワインに精通している方も発見がある産地と感じます。
南アフリカのワインはなにから飲めばいいのか
赤はシラーズ種、そして白ワイン全般から始めることをお勧めします
特にシラーズ(シラー)種はスパイシーで果実味豊かなものが多く、我々が手に入れやすい品種も非常によくできています。白ワインは豊かな酸味とエレガントさ。平均的にレベルが高いと感じます。
ただし、もちろん南アフリカ産のワインなら何でも良いと言うわけではありません。優れた輸入業者が仕入れた、おすすめのワインを見極めていく必要があります。以下では実際に飲んでみて私が価格帯別に感銘を受けたおすすめの銘柄をご紹介します。
南アフリカワインの初心者はまずこれを飲め!ロバートソンNo.1 CR シャルドネ
【白ワイン】【南アフリカ】ロバートソン コンスティテューション ロード NO.1 シャルドネ 2014「辛口」
濃くてクリーミーなシャルドネ。コスパ&インパクト重視の白ワイン。
値段こそは3千円台と高額ですが、一度これを触れておくと「南アフリカのコストパフォーマンス」を知ることが出来る1本です。
そのため、あえて冒頭にオススメさせていただきます。
香りはレモンやオレンジのジャムを思わせる柑橘のニュアンス、
マロングラッセ、ピーナッツのような香ばしく甘い香り立ちが主体。
バターやミルキーさを感じる要素があり、第一印象からボリューミーな出で立ちが想像されます。
味わいは香りを率直に伝えます。
マロングラッセ、レモンキャンディ、オレンジのジャムなどの柑橘や甘い要素。
ハチミツ、花梨、スイートコーン、ナッティーな要素など香ばしい果実や穀類のような要素。
ヴィンテージとしては若いもののリッチでゴージャス。
口に含んだときにガツン!とくる新世界的な要素が膨らむ納得の1本です。
かなり豊満で酸もおだやかですので、南アフリカワインに限らず、ワインビギナーの方におすすめします。
なお、同じメーカーのワインでこちらの「No.1 CRシャルドネ」と、ふつうの「シャルドネ」があります。こちらの「No.1 CRシャルドネ」を選びましょう。
また、味わいとして本格的な酸やシャープな輪郭が欲しい方は、後述するポールクルーバーなどのワインをおすすめしたい所。
以降は価格帯別にご紹介しましょう。
おすすめの1,000円未満の南アフリカの赤ワイン!パンゴリン・シラーズ
【南アフリカ】【赤ワイン】パンゴリン シラーズ[ミディアムボディー]
濃い果実み、ジャミーな香りがインパクト大。ストレートなわかりやすい一本。
安い所は1,000円を切ります。
ハッキリとした干しプラムやブラックベリーを思わせる濃い香り。
ジャムやブラックペッパーを思わせる強い香りの印象から入る一本。
果実の凝縮感がしっかり詰まった香りではありますが、
飲み口はスッと行きますのでつい飲み過ぎてしまう一本です。
おすすめの千円台の南アフリカの白ワイン!ジョーダン・シャルドネ
【南アフリカ】【白ワイン】ジョーダン シャルドネ 2016[辛口]
THEリッチ系シャルドネ。カリフォルニアの高額ワインに匹敵の風格。
「税抜」でギリギリ2千円を切るのでこちらの項に。試飲した時に「うわ、これすごいな」と思わず声が出ました。
樽に起因するバニラのような香り立ちに、レモンのような柑橘、ミルキーな要素、ナッツのような風合いなど、リッチでゴージャス。
ふくよかなタイプの白ワインを探している方にうってつけです。
新しいヴィンテージの物は、まだ味わいが荒々しく感じます。少々寝かせてから楽しむのがよいでしょう。
おすすめの2千円台の南アフリカの白ワイン!ポールクルーバー シャルドネ
【南アフリカ】【白ワイン】ポール・クルーヴァー エステート シャルドネ 2016[辛口]
酸味、香りの複雑みあり。樽がきいたシャルドネファンに。
抜栓直後から香り立ちは複雑みがあります。
柑橘類の香り、樽やナッツを思わせる香り、やや強めの酸味、ミネラリーさなど
2,000円台とは思えない複雑みに富んだ出来に唖然。
ブラインドで飲んで価格帯が分かる人がどれだけいるか…と思います。
あくまで個人的な意見ですが、倍の値段でも疑わないと思います。
白ワインを飲みなれた人ほど感銘を受けるはず。
一方、酸味がやや強いので初心者向けではないかもしれません。
更新:https://t.co/ox2X11gsFj
— 安ワイン道場師範 (@yasushihan) 2017年10月1日
このワインを教えてくれたツイッタラーの皆さん、ありがとう。確かに間違いなくこりゃ美味い。『蜜入りリンゴをたっぷり使ったアップル・タルトでございます』なワイン、5,000円超のムルソーと完全同格!!と言っちまいます。#安ワイン pic.twitter.com/hXl1pWiTt8
これは参考までとなりますが、先般(17年10月追記)、20年以上ワインのテイスティングを続けている老舗ワインサイトの「安ワイン道場」さんで、当該銘柄が登場。かつサイト内で高得点を獲得し「5千円以上のムルソーと同格」という高い評価がされていました。合わせてご覧ください。
なお、ポールクルーバーは、そのすべてが高品質。南アフリカを知る上で必ず押さえるべきワイナリーです。
特に白ワインが大変優秀です。いずれも上品な酸味を感じ取れる本格的な味わいです。悩んだらまずこのワイナリーをおさえましょう。
おすすめの2千円台の南アフリカの赤ワイン!グレネリー・エステート・リザーヴ・レッド
ボルドー格付け2級の元オーナー作。高品質ブレンド赤
当ワインを作るグレネリー社のオーナーは、フランスのボルドー地区の2級格付けシャトー「シャトー・ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド」の元オーナーであるメイ夫人。
かたやシャトーピション…は1本2万円は下らない著名ワイン。
メイ夫人は南アフリカの可能性に期待を込めて、現在はこちらのワイナリーに注力しています。そんなグレネリー社のスタンダードレンジであるこのワインは3千円を切る価格。
やや土のような要素が強いものの、シラーズ種をブレンドしている事でチョコ・キャラメル、ベリーなど甘露で香ばしい香り立ちを持ち合わせる高品質なワインです。
非常に、長期熟成を思わせるワインで保管にも耐えうる印象があります。
まさに南アフリカワイン赤のスタンダードともいえる1本でしょう。
おすすめの4千円台の南アフリカの赤ワイン!グレネリー・エステート・リザーヴ・レッド
ロバートソン・CR・No.1シラーズ 2012
甘露なニュアンス立ち込める高品質シラーズ。
これもふっくらとしていてワイン初心者の方にもおすすめしたい1本。
シラー種を中心としたスパイス・ブラックベリー・プラムなどの
濃いめの果実の味わいですが、渋みは比較的おとなしく、
飲んだ後の余韻にカスタードプリンのような甘い味わいが広がります。
ロバートソンワイナリーは南アフリカで3番目に大きな規模を誇るワイナリー。
主にデイリー価格帯のワインを多く販売していますが、このトップレンジは突き抜けた出来。ふっくらした体躯のシラーズで、親しみと高級感を兼ね備えたおすすめの銘柄です。
おすすめの4千円台の南アフリカの赤ワイン!ニュートン・ジョンソン ファミリー・ヴィンヤーズ ピノ・ノワール
ニュートン・ジョンソン ファミリー・ヴィンヤーズ ピノ・ノワール 2013
ブルゴーニュ好きも唸る。透明感を持ち合わせたピノノワール。
南アフリカのピノノワールに個人的に大変注目しています。
当ワインは南アフリカのウォーカーベイに位置するワイナリー「ニュートン・ジョンソン」が誇る代表的なワイン。
ラズベリーやチェリーのニュアンスが色濃くあり、しっかりとした骨格のある味わいですが、どこかピュアさや透明感を感じさせる味わいはブルゴーニュやニュージーランドを思わせる冷涼な作り。
当該ワインは南アフリカのワイン評価誌プラッターガイドで星5つを獲得。
(2012、2013、2014年ヴィンテージ全てで獲得)
今のうちに抑えるべき生産者です。
おすすめの5千円台の南アフリカの白ワイン!リチャード・カーショウ・ワインズ エルギン・シャルドネ・クローナル・セレクション
エルギン・シャルドネ・クローナル・セレクション[2015]リチャード・カーショウ・ワインズ(白ワイン)
南アフリカのベンチマークとなるか。マスターオブワインが作る冷涼系シャルドネ。
リチャード・カーショウは2012年に立ちあがったばかりのワイナリー。自ら世界最難関のワイン資格である「マスターオブワイン」の称号を持つ、リチャード・カーショウMWが手掛けています。
南アフリカの中でもポールクルーバーと同じワイン産地『エルギン』を拠点としています。
このシャルドネが代表的なワインとなりますが、その味わいは冷涼でタイト。凛とした立ち振る舞いともいえる、酸とボディのバランスに均整がとれており、味わいの照準がビシッとキマッたシャルドネです。
今後確実に値上がりしていくでしょう。まだまだワイナリーの歴史としても浅いため、知られる前のマストバイと言える1本です。
おすすめの5千円台の南アフリカの赤ワイン!クリスタルム キュヴェ・シネマ・ピノ・ノワール
クリスタルム / キュヴェ・シネマ・ピノ・ノワール [2014]【赤ワイン】
入手難!ブルゴーニュを思わせる超コスパを誇るピノ
大手ブログなどに取り上げられたこともあり、一躍スター銘柄にのし上がったワイナリーです。
その中でも「キュヴェ・シネマ」は代表的なワインです。
香りはブルゴーニュやカリフォルニアを思わせる透明感とハツラツさが混在した香り。
その品質はブルゴーニュのプルミエクリュに匹敵すると言っても言い過ぎではありません。
非常に高いテンションで構成されているため飲みごろは2年・3年と待ちたいところです。
しかしながら、5千円台の価格であることが異常とも言えるピノノワールです。
ゆえに、人気が高く現在は入手難。
入手できたらラッキー!といえる一本です。
おすすめの6千円台の南アフリカの赤ワイン!カノンコップ・ポールサウアー
カノンコップ ポールサウアーKanonkop Paul Sauer 2014 【南アフリカワイン】【赤ワイン】
南ア1級生産者が作る、エレガント系ボルドーブレンド
カノンコップ社は南アフリカの土着品種である「ピノタージュ」の老舗である南アフリカを代表とするワイナリー。
そのトップキュヴェに「ブラックレーベルピノタージュ」というものが君臨しますが、本数が限られておりかつ高額であるため、日本へは輸入がなされていません。
注目すべきはポール・サウアーと名付けられたこちらのフラグシップレンジ。
カベルネソーヴィニヨン、メルロー、カベルネフランという典型的なボルドーブレンド。
気品のある香り立ちと果実み、またボディからアフターにかけてはエレガントなテイストが広がります。
現状こそは、6千円級ですが、感覚では倍の値段のワインにもふさわしいバランス。
まさに南アフリカワインのトップクラスのワインとして相応たるワインです。一度は飲むべし。
※追記:ヴィンテージが2014年と新しくなりました。イギリスの評論家ティムアトキンMW表で96点と高得点です。飲み頃は先となると思いますが、品質は安定していることがうかがえます。
【超・入手難】ブーケンハーツクルーフ・シラー
【南アフリカ】【赤ワイン】ブーケンハーツクルーフ シラー 2014[数量限定希少ワイン][フルボディー]
まさに南アのエルミタージュ。入手できたら超ラッキーな7つの椅子のシラー。
最後は入手難のワインです。ブーケンハーツクルーフは、天才とも称されたマーク・ケント氏が手掛ける南アフリカ・フランシュック地方を拠点とするブティックワイナリー。
デイリークラスのワインを手掛ける一方、「7つの椅子」のトップレンジはフランスのローヌを模したようなエレガントな作りのワインを行っています。
ロバート・パーカーJr.氏が南アフリカの生産者の中で5つ星生産者として評価。世界有数のワイン称号であるMW(マスター・オブ・ワイン)の中で、おそらく南アフリカに最も精通しているであろうティムアトキンMW氏による「南アフリカワイン格付け」においては最高評価の「第1級」に位置付けています。
特にシラーは仏のエルミタージュのようなエレガント系シラー。価格は8千円程となりますが、品質が大きく上回っていることと、これまでは日本への輸入量が100本前後であったことから争奪戦になっています。熟成ポテンシャルは20年クラス。
徐々に日本への輸入量も増えていますが、直近もネット販売店では販売開始2分弱で50本強の在庫が完売するなどの人気ぶり。知名度も南アフリカワインを語る上で上位に来てしまうこともあり、まだまだ入手難であることに変わりはなさそうです。もし偶然、見かける機会があれば確保をおすすめします。
押さえるべき!南アフリカワインのインポーター(輸入業者)
あくまでも主観ではありますが、南アフリカワインを知る・購入する上で、
知っておくべきインポーター(輸入業者)とネットの販売店です。
株式会社マスダ
http://southafricawine.jp/
大阪に本社を構える平成13年から南アフリカワインの扱いを始めたインポーター。
・ポールクルーヴァー
・アマニ・ヴィンヤーズ
・ブーケンハーツクルーフ
・ハーテンバーグ(15年より)
・ラステンバーグ(15年より)
・セダバーグ(15年より)
など南アフリカの主たる高品質ワイナリーを取引先に持つ。
個人的には大変好きなインポーターです。
南アフリカワインの発展に大変意欲的な偉大な営業マンが在席されているようで、
Facebook記事などもこの企業の方が記載しています。参考にしてみてください。
facebookページ 南アフリカワインの魅力
株式会社ラフィネ
http://www.raffinewine.com/
東京に本社を構えるインポーター。
WA誌で直近で評価が高い新生ワイナリーをいい具合に網羅している所です。
・ラール・ワインズ
・ケン・フォレスター・ヴィンヤード
・クリスタルム
・アルヘイト・ヴィンヤーズ
など既に評価の高い所を多く有しています。
株式会社モトックス
http://www.mottox.co.jp/
大阪に本社を構える大手インポーター。
各国のワインも多く扱い、量販店などでも良く見かけるインポーターさんです。
・スタークコンデワインズ
・フェアヴュー
・ド・トラフォード・ワインズ
・ニュートン・ジョンソン・ワインズ
など生産量も比較的多く著名なワインを扱っています。
押さえるべき!南アフリカワインのネット販売店
シニアソムリエの「麦ちゃん」こと麦島泰彦氏が店長のお店。
扱いアイテムはすべて店主の麦ちゃんによるテイスティングで
一定のポイントを獲得したものを扱っています。
南アフリカの取扱数が非常に多く、
希少ワインが流れる事もしばしば。
一個人がブレることなく評点制で続けると言うのは
これは簡単なようで難しい事です。
コスト感も現実的な部分を重点にセレクト。テイスティングコメントも大変参考になります。
是非ともご覧になってください。
リカーショップ アフリカー
御夫婦で経営されている南アフリカワインに特化した2015年にオープンのお店
もし、楽天やamazonを利用することに強いこだわりがない限りは、非常にオススメのお店です。
全体的に、希望小売価格よりもディスカウント傾向。
加えて、送料6,000円以上購入で無料(クール便は別途)など、非常にコスパの良いお店。
品ぞろえも各所輸入元から積極的に仕入れており、対応も丁寧でとてもオススメです。
また東京足立区には実店舗を構えており、日本で輸入されている南アフリカワインの大半が実店舗でも購入可能。
さらには有料のグラステイスティングまで可能という至れりつくせりのお店です。
まさにアフリカーの名に偽りなし。優良店舗です。
足を運びたい!南アフリカワインの実店舗
みたまり酒店(大阪府東大阪市)
大阪の放出駅から5分ほどにある町の小さな酒屋さんですが…。
なんと、店内に立ち飲みのカウンターが出来ています。
特に南アフリカワインの仕入れに異様に強いお店であり、ご自身のページも南アフリカワイン専門店 みたまり酒店と称しています。
酒屋仕入れである事を生かしたリーズナブルなグラスワインの価格設定がウリ。
定休日以外は毎日16時~22時までテイスティングカウンターが解放されています。
座席数は決して多くないですが、おすすめの南アフリカワインのお店です。
南アフリカワイン専門店 みたまり酒店
577-0061 大阪府東大阪市 森河内西2-32-18
※ワイン部の営業は16時~22時まで。日曜日定休。※水⇒日へ定休日変更となりました。詳細はお店のブログなどをご確認ください。
㈱酒商 伊勢屋(兵庫県宝塚市)
阪急宝塚線の清荒神駅からほどない距離にあるお店。
店舗こそはファンシーな外観であるものの、目利きである社長による南アフリカワインをはじめとしたレアワインを仕入れています。
長年の仕入れの面から、2年ほど前に行った時は熟成した南アフリカワインを多く店舗内で確認することが出来ました。
なお、南アフリカワインのレアワイン、ブーケンハーツクルーフの会の主催を一度されており当方もお伺いしています。おそらく、一生に一度の会ですが以下の記事も御覧ください。
⇒南アフリカ ブーケンハーツクルーフ 垂直・水平試飲会 「七つの椅子の会」に参加
凄さが分かるかと思います。
コウハク梅田ルクアイーレ店(大阪市北区)
大阪梅田駅構内にある商業施設である「ルクア」
その地下にはレストラン街があり、連日行列ができているのが
「フレンチおでん」というコンセプトを掲げている『赤白(コウハク)』という立ち飲み風バル。
ボルチーニ茸のソースを使用した大根のおでんなど、斬新なメニューが安価で食べれらるため連日女性を中心とした行列ができている梅田屈指の人気店です。
各国のワインがボトル&グラスで楽しめ、かつ食事の単価もリーズナブルであることから、気軽にワインと食事が楽しめる優良店。
オープン当初から南アフリカのワインも取りそろえ、現在はグラスなどでも数種のラインナップをそろえています。
なお、お店の名物の大根おでんと、南アフリカワインのグレネリーシャルドネ(白)のマリアージュが推奨されています。いまのうちに是非。
大阪で軽く食事をという時に合わせて南アフリカのワインも一緒に楽しんでみてはいかがでしょう。
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