南アフリカのワインです。
カノンコップ ピノタージュ 2006をテイスティングしました。

場所は、南アフリカワイン専門店のみたまり酒店さんの
年末南アフリカワイン&ディナー会です。
過去記事:大阪放出 みたまり酒店の年末 南アフリカワイン会に行ってきた

カノンコップは南アフリカのステレンボッシュに位置するワイナリー。

4代にわたる家族経営のワイナリーで、敷地面積は125ha、ブドウの栽培面積は100haに及びます。
「カノンコップ」というワイナリー名はケープ湾に入港することを知らせる大砲の意のようで、17世紀ごろに用いられていました。ワイナリーのラベルにも大砲の絵が記載されています。

特にピノタージュの老舗として知られており、植樹面積は全体の50%がピノタージュで構成され、次いでカベルネソーヴィニョン35%と続きます。最高級キュヴェには「ブラックレーベルピノタージュ」が君臨します。

マスターオブワインの称号を持つ、ティムアトキンが独自にレーティングをしている”南アフリカ格付け”について、このカノンコップは格付けが開始されたタイミングから4年連続「第1級」に君臨します。


こちらのピノタージュは今年日本に入荷した1本。
蔵出しの2006年ヴィンテージです。日本への入荷は36本とのこと。



■カノンコップ ピノタージュ 2006
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最高樹齢は56年の古木ブッシュヴァインを用いています。


香りはミルキーな印象が前にあり、
ハムなどを思わせる燻製のような香り立ちが主張的です。

木質的な印象、皮製品、コショウのようなスパイスなど。
時間の経過で土のようなアーシーさ、血液ようなニュアンスなどがあります。

ビター感というよりは一定の開放感があり、
また血液のような、燻製のような、トマトのような酸のような、
ピノタージュらしい香り立ちに熟成感が伴ったような、
まさに想像通りのイメージに近い香りです。


味わいは墨汁のようなビター感があり、しっかりとしたボディがありますが、
ツンツンとした印象はなく、まろやかです。
トマトやチェリーを思わせる果実味に酸味。
しっかりとした苦味を感じるものの、やや開放的で、重々しい印象はありません。
どちらかというと、アフターにかけて軽やかさがあります。


余韻は墨汁のような硬質的な苦味が残り、またジワッと燻製的な香りが残ります。




非常に燻製香が出てきており一定の熟成感があるとは思うのですが、
もう少し待ってみたいところではあります。
あまり樽のニュアンス、ビター感はなく、もう少し味わいが落ち着けば
今度は軽やかさがたった違った楽しみができるのではないかなと感じました。


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裏面はこんな感じ。OPTIMUM(最適な)DRINKINGは2010年以降で2020年頃がピークだそうです。


日本には36本しかないということですが、
めくるめく、新しい世界が!!!!ということではないように思います。

おもしろいピノタージュの方向性を見たいという需要だけであれば、
最近の生産者であるデイヴィッド&ナディアなどに流れて良いかと。


カノンコップのピノタージュは
特に南アのワインを飲みなれている方であれば、
「いつしか飲んだような」ド定番ピノタージュをグワッと持ち上げたつくりだと思います。



10年経過ですが、「まだ早い」とメモにも書いていました。
お持ちの方はもう少し待ってもいいのかなと。

もう数年待っていただき、最新のヴィンテージと合わせて飲むと面白いと思います。





みたまり酒店
577-0061 大阪府東大阪市 森河内西2-32-18
南アフリカワイン専門店 みたまり酒店 http://www.mitamari.com/
※ワイン部の営業は16時~22時まで。水曜日定休。

飲んだお店はこちら。
特別な会だったのでこのようなワインが出てきたわけであります。


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